褒められて指輪を買った話2

おはようございます!独立して1人サロンを開業する決意をして3ヶ月が経ちました!美容師の敬です!

今回は、前回の日記の続きで、

男の子に服を褒められて指輪を買ったと言う話をさせて頂きました!

みなさん、褒められると嬉しくなりますよね?でも、あからさまな褒め方をされても、本当にそう思っている?と思ったり、行き過ぎたお世辞は逆に嫌悪感を抱いてしまいます。

しかし、僕はある若い男性店員さんに褒められて「コロッ」とやられてしまいました。

妻

店員さんは基本褒めない?

その誰もが羨む接客術、必殺の極意をみなさんにも共有したいなと思います。

**菅田将暉**風の男

その男の子というのは、

どちらかというと接客に対して積極的ではないけど、オシャレが好き!って感じの子で、年齢はおそらく20代前半。

キャップを被り、襟足の髪の毛が肩下くらいありました。

なので、敬意を払い「菅田将暉」と呼ばせて頂きます。

そんな感じの若くてかっこいい菅田くんは、初めは遠くで僕を観察しているようでした。

僕は入店して約10分もの間ずっと1人で指輪を物色。

すると突然、彼は無言で店内のどこかから集めてきた指輪を、僕の前に「ズサーっ」と持ってきてくれたのです。

そして、またスッと離れて観察モードに…笑

そんなことが**2回**ほど繰り返されました。

妻

迷いすぎ!迷惑じゃない?笑

しかし、いろんな指輪をずっと見ているとわからなくなってきてしまいまして悩んだ末に僕が出した答えは

敬

「わからん!もう帰ろう!もっかいよく考えてからまた来よう!」

でした!

指輪を片付けて顔を上げると、その**菅田将暉風の彼**と目が会いました。

敬

「ずっと見てるとわからなくなったよ。いろいろ持ってきてくれたのにごめんね!ありがとう!」

と僕は言いました。

すると彼は

「そうですか!わからなくなりますよね!気にしないでください!」

と言いました。

妻

優しい!菅田将暉!

普通のショップ店員さんとは違う男

洋服屋さんの店員さんって、「お困りですか?」とか、「何かお手伝いいたしましょうか?」とか、入店してすぐに聞いてくる人がほとんどじゃないですか?

あれって、ちょっと買い物のペースを乱されるような気がしますよね。

でも、彼は何度か近くに来ましたが、一言もそのフレーズは言いませんでした。

そして、「指輪をいろいろ持ってきて見せてやったのに!結局帰るのかよ!」という素振りも一切見せなかった。

敬

その時点で僕の中では結構ポイントが高いです

そこで僕は、同じ接客業をしている身として、

「ここまでしたのにお客さん逃していいの?しかもめっちゃ迷ってるからあと一押しで買うよ?」

となぜか彼に同情というか、助けてあげたくなってしまいまして

敬

「僕に似合う指輪ありますか?」

と、帰ろうと思ったのに、自分からそう言ってしまったんです!

妻

何しとんねん!

ギャップ萌え効果を巧みに操る男

それから、初めは積極的ではなかったにしても、もちろん彼も店員さんなので、一生懸命になって僕に似合う指輪を探してくれました。

そして、彼が出してくれたいくつかの候補の中から、僕が「これならいいかも?」という指輪をつけて彼に見せると、

「似合ってますよ!かっこいいですね!」

まぁ、店員さんだから、そりゃそう言いますよね。

しかし、僕が

敬

「今日の服、地味だからこの指輪もあんまり似合ってないよね」

と言うと、菅田将暉は

「いやいや、そのシャツ、さっきからずっとかっこいいと思ってました!」

と言うんです。

実際のところ、僕の着ていた服はユニクロのワゴンセールで購入した普通のグレーチェックシャツでした。

なので、ただの普段着で何の愛着もないような服でした。

 

でも、ずっと物陰から僕を観察していて「菅田将暉は僕のこと怪しんでいるんだろうなー」なんて思っていたけど、

実はシャツがカッコよくて見てました!と若くてカッコいいファッショニスタにさらっと褒められると、僕は口元が綻んでしまい、ついその気になってしまいまして…

「じゃあ二つともください!」

と言って、なんと2つも買ってしまったのです。笑

妻

いや、シャツがカッコよくて見てたなんて言うてないやろ!

人は”本心”で褒められると嬉しくなる

妻にこの話をすると、

妻

「だから、店員さんだから褒めるのは当たり前でしょ?」

と言われましたが、

僕はその当たり前の中に“マニュアルではない本心”を彼から感じて、心を動かされたのだと思います。

接客に正解はない

人の心を動かす接客としてのマニュアル的なものとしては

  • 言葉や表情は明るく
  • 声色や声量は穏やかに
  • 立ち振る舞いは凛々しく
  • 身だしなみは清潔感を心がける

などさまざまですが、実はどれも正解はありません。

それは、人それぞれ性格も違えば性別も違います。必然的に好みや期待することも全然違います。

もちろんある程度の常識の範囲はありますが、それも大きな“個性の枠”で考えると正解とは何かわかりません。

褒める時は、好きと言え!

僕が彼に心を動かされた言葉は、

「そのシャツ、さっきからかっこいいと思ってたんですよ!」です。

もし、僕が地味だよね。と言った後に彼が

「そんなことないですよ!似合ってますよ!」

と言っていたら、

「あぁ、思ってないだろうな、セールストークだろうな」と感じたでしょう。

なぜかというと、

たとえば、人は褒められた時に似合ってる!とか偉いね!と言うと、「上から目線で評価されているように感じてしまう」そうです。

もし、本当にファッション誌の編集長に服装を褒められたり、偉人と呼ばれるような人に仕事っぷりを褒められたりすれば嬉しいでしょう。

しかし、全然知らない初めて会う店員さんに褒められても、「何上から目線で褒めてんの?」と思ってしまう事、ありませんか?

では、どうすればよいのか。

「それ、私も好きです。」と言うだけでいいんです。


その服似合ってるねー!

と言うよりも、

その服、僕好きです!


と言われた方が、「あ、この人ほんとにいいと思ってくれているんだ!」と思いませんか?

似合っているね!というと、必ず理由が求められます。

どこが?とか、なんで?とかの理由を聞かれて、それを言えば言うほど言い訳っぽく感じて薄っぺらさが出てしまうのです

しかし、好きだというと、もう理由なんてものはいりません。どんな理屈よりも強い言葉なんです。

ということを、常日頃意識して接客している僕。

しかし彼はなんとその上位互換の、**さっきから**好きでした!という、溜めて溜めて最後に好きをかますと言うハイレベルな技をさりげなくしてきたんです!

さっきからということは、僕が1人で指輪を見ている時からずっとってこと?

ちょいちょい指輪を差し出してきたり、影から見ていたのは、ずっと僕のことをカッコいいなって思ってくれてたってこと?

みたいな事を菅田将暉の一言によって一瞬で思わされてしまい、

僕は指輪を2つも買ってしまったわけです。(笑)

今回の買い物での学びは**さりげないキラーフレーズ**の使い方

実際に指輪は欲しかったですし、買って満足して毎日ちゃんと付けてますので、良かったです!

おかげさまでいい勉強になりました!

ガツガツした接客よりも、さりげなく好きをアピールするスキルは男性販売員にはかなり使えるスキルだと思います。

敬

男性1人でのマンツーマンサロンではなおさら必要な接客スキルだと思いました。

もちろん引いてばかりだとお客様も不安になりますし、アドバイスを求めている方もたくさんいますので、相手を見て接客しなくてはいけないと思います。

店名のk-iはリスペクトするということ

僕の信念は、相手を「リスペクト」して接することです。接客だけに限らず、全ての人に対して「リスペクト」の姿勢を取っていきたいと思っています。

そういった思いから、店名を「k-i」(敬愛)としました。

僕はこの気持ちを一生忘れずに生きていきたいと思っております。

あなたは、人の悪口を言ってしまうことはありませんか?

僕も以前はよく陰口や愚痴をよくこぼしていました。

しかし、相手の気持ちを考えたり、なぜそういう行動をとったかを相手の気持ちや立場になって冷静に考えると、案外怒りや妬みの感情はなくなるものです。

それを相手のことを「リスペクト」するということなのではないでしょうか。

こちらの考えだけを押し通して感情を爆発させることは、子供と同じです。

真に成熟した大人は、相手の話に耳を傾けて、寄り添い、理解して認めてあげられるような人間なのではないかと、僕は思います。

もし相手が間違ったことを言っていても、怒りや恐怖で反論してひれ伏せるのではなく、優しく教え、自分が正しさを示すことで、相手は間違いに気づきます。

それが一番の「復讐」になります。

復讐することが目的となってはいけませんが、どうしても怒りが収まらない時は、そう考えると少しは冷静になれるのではないでしょうか?


最後は哲学じみた真面目な話をしました。

実は、経営学や、人間関係についてたくさん学んで、今の行き着いた先が哲学なのですw


それでは、長くなりましたが これにて“菅田将暉と指輪物語”はおしまいです!

ここまでお読みいただきありがとうございました!

敬でした!

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